フィルターを通す
2008年08月18日
なぞのおじさん、ムッシュ所有の茶漉し。

いつの時代のものか判らないが、フランス製ヴィンテージ物らしい。

日本でいうと急須である。でも、これには注ぎ口がない。もしかしたら、このまま飲むのかもしれない。茶葉を入れて、お湯を注ぐ。茶葉が充分に開いたら、葉っぱが溜まったフィルターを取り出し、お茶を飲むのだろう。
いらなくなった、茶葉は捨てることになるのだが、仕事柄、コンセプトワークにとても似ているように思う。仕事に取りかかるとき、真っ暗闇のトンネルの中で、出口が見つからずにもがいている時がある。でも、諦めずに時間の許す限りこのフィルターを通していると、だんだんと見えてくる。
そもそも、コンセプトとは一体何なのか?コンセプトの意味が分かっている方とは共通の言語を持ち合わせて議論が発展していくが、そうではない方とはどうも会話が噛み合ない。コンセプトにもいろいろなプロセスや最終到達点があるが、シンプルに考えると、この茶漉しのようなものだと思う。
最初の多くの情報を、乾燥した茶葉に例えるとすると、お湯はその情報に命を吹き込むようなもの。最後にフィルターを通って、いらない茶葉を削ぎ落とし、残ったエキスがおいしいお茶となる。このおいしい部分がコンセプトなのではないだろうか?

こんにちは♪
フィルターの目が細かければ細かいほど、濾されるまでに時間がかかりますが、そうして抽出されたものは間違いなく洗練され、透明度が高くなっていくのは仕事も同じなのですね。
いつもここで篠原さんの言葉に触れると、不思議と心から、やわらかく、いい気持ちになれます。
この茶漉し。
いままでどれだけのお茶を点ててきたのでしょう。
その歴史や茶漉しとご縁があった人たちを思うと、とてもロマンチックな存在に見えてきます。
投稿者:fumix :2008年08月18日 11:08